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はじめに 〜この記事はこんな人におすすめ
そんな悩みを抱えるあなたへ、“空気が読めない”コアラの奮闘記をお届けします!
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「空気が読めない」って、ほんとしんどい
常識とは、普通とは
職場でよくある「あえて言わなくてもわかるでしょ?」「普通はそうするでしょ?」
—いや、それがわからないんですよ。ASDってやつで。
「普通」の基準が人によって違うし、上司Aと上司Bの「常識」が真逆だったりする。
こっちは真剣にやってるのに、まるで正解のないクイズを毎日解かされてるみたいで。
で、ちょっとでも外すと「え、なんでそうしたの?」って顔される(指摘される)。
その瞬間にこっちは「えっ!? 私何かやっちゃった…⁉」って混乱して…
自分の質問に対して的外れな回答に相手は😡 「この人、ちゃんと私の話聞いてたの⁉」と怒っているのです。当然です。
それがわからないASDのコアラはただただ怒られたことに混乱し、とにかく急いで誤解を解こうとして、謝罪もせずに自分の考えを先に説明しようとしたり、そんなつもりはないのに「言い訳」と誤解されるような言い方をしてしまったりして、相手の怒りの火にさらに油を注いでしまう。
会話がかみ合っていなくて話の流れが成立せず、相手の方はさらにイライラと怒りを増していくでしょう。相手もコアラとのコミュニケーションに苦手意識を持つようになるかもしれません。

えっ…⁉ いつの間にか
この人めっちゃ怒ってる!!??
そしてこういった経験を他の多くの人とも起こすコアラは、相手を問わずコミュニケーション自体への苦手意識が強くなっていく。
誤解が生む悪循環ですね。
でも私、まだあきらめずにコミュニケーション改善しようといろいろやってます。まずは支援者にすすめられて始めたSST(ソーシャルスキルトレーニング)。
SSTとは?──発達障害の人が「人間関係でつまずかない」ための訓練
“仕事が続かない理由”はコミュニケーションの練習不足かも?
SST(ソーシャルスキルトレーニング)っていうのは、人とのコミュニケーションを練習する場所です。
でもコアラにとっては、「会話のコツを学ぶ」っていうより「仕事を続けるために必要に迫られて通う」場所でした。そうでもしないと働くことすら許さないと感じてたんです。
繰り返される退職と孤立の原因
気づいたときには、もうみんなから嫌われてる──コアラ、ほんとによくあるんですよね。
「良好な人間関係を維持できず、同じ職場で働き続けるのが難しい」「また職場の人に嫌われてた」「悪口言われてるのに気づいた」──このような経験がある人にとって、SSTは本当に大事な居場所だと思います。

コアラもここで人との関わり方をゼロから練習し直してます
つらい出来事ばかり思い出してしまって集中できず、うまくいかない日もあるけど「練習できる場所がある」ってだけで、ちょっと救われるんですよね。
一度練習しておけば、実際の場面で遭遇した時に、気持ち的にも冷静でいられそう。

おっとこれはSSTでみた場面だ💡
こういうときはどう対処するんだったかな?
参考:
- 発達障害専門プログラムマニュアル |昭和大学発達障害医療研究所 (PDF)
成人期の自閉症スペクトラム障害(ASD)を対象としたSSTプログラムの詳細なマニュアルです- 第5章 発達障害専門プログラム活用マニュアル|発達障害者支援ハンドブック2020 (PDF)
公益財団法人神経研究所附属晴和病院により、東京都福祉保健局の成人期発達障害者生活支援モデル事業として行われる成人発達障害者向けデイケアのSSTのスタッフ向けのマニュアル- 成人期発達障害者のためのデイケア・プログラム(平成26年度 学校法人 昭和大学)|厚生労働省
厚生労働省の助成を受けて全国で実施した検証をもとに作成された「発達障害専門(SST)プログラム」のマニュアルおよびワークブック
SSTは「型」を教えてくれる。でも現場の状況はすでに詰んでる
SSTだけではカバーできない状況もある
なんか「SSTは現場で役に立たない」みたいな感じに聞こえると思うけどそうじゃないんです。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)で習う知識も私には必要な事ばかりで、参加して本当に良かったと思っています。
相手の立場を考えた返事、感情のコントロール……困ったときの対処法や考え方の引き出しもかなり増えました。
特に、うまくいかないときにどうすればいいか分からない状態から抜け出す方法を教えてくれるという点でSSTの意義は大きいと思ってます。
SSTにメンタルを支えられた
SSTがあったから何とか持ちこたえられたという部分もあります。
同じように「空気読めなくて怒られた」「何で怒られたか分からないまま疎まれた」「不本意ながら、人間関係が悪くなって退職せざるを得なかった」って経験をしてる人たちにたくさん出会いました。
“自分だけじゃないんだ”と思えたことは、何よりの救いでした。

この方の経験、私のと似てる…
それに孤独になりがちな状況で、同じように試行錯誤しながら働いている人と会えて、体験談を聞けるだけでも、ひどく落ち込んでいた気持ちが少し上向き、焦りの気持ちが落ち着いてほっとする。
自分だけじゃないんだって思えるのって大事なんですね。
気づいたころには、もう空気はできあがってた
「まだ何とかなるかも」と思っていたのは、コアラだけだった
SSTはコアラにとって本当に役立ってます。学べたことも多いし、今でも続けたいと思ってます。
でも現実の職場では「なんかうまくいってないな…」って気づいたときには、すでに空気が決まってることが多いんです。
周りはもう「無理」「関わりたくない」って思ってて、
コアラだけが「まだ挽回できるかも」なんて、のんきに考えてたりするんですよね。
ズレに気づくタイミングが、いつも遅すぎる
毎回ではないけど、「あれ?なんか距離を取られてるかも…」って思った頃には、もう関係が冷えきってる。
たぶん相手にも、いろいろ積もってたんでしょう。雑談の返し方、挨拶、ちょっとした表情や口調、メールの内容や返し方……全部が減点対象だったのかもしれません。
だから今はできるだけ早く気づいて動けるように自分なりに練習してます。
間に合わないこともあるけどそれでも“間に合わせたい”って気持ちは、いつもあります。

えっ…いま無視された? いくら何でもそこまで…
そこまで嫌われて…るのか…
手遅れかもしれないけど、あきらめたくない
働くことをあきらめたくないから
SSTで覚えたやり方が現場ではすでに生かせるタイミングじゃない。
状況的には手遅れかもしれない。それでも働くことをあきらめたくない。
まだ働きたいと思ってるから、なんとかする方法を模索中です。
相談にのってくれる支援者(就労支援センターの職員)、利用できる社会制度の知識が豊富で心強い主治医、SSTのスタッフなど、人と環境には恵まれているので、それはラッキーなことなので。
日頃からアンテナをはって「トラブル対処法」「自分の弱点対策」を集めておく
SST以外にも情報収集に努めてます。機会を設けて行うというよりは日ごろからアンテナをはって情報を集めておくって感じです。
読書や動画、オーディオブック視聴などは趣味でもあるので、それを通してということも多いです。
人の感情や思考を少しでも理解しようと、オーディオブックやYouTube解説動画を流し聞きしたり、発達障害の関連本・対処本もできる限り読んでます。
便利なフレーズ(言い回し)をメモして覚えたり。
例えばお断りの表現で、「それはムリです、できません」って即答してしまうと相手の気分を害したり、関係が悪化してしまう場合、どうすればいいのか? という場合で考えてみましょう。

前例がないようなのでちょっと難しいかもしれませんが、持ち帰って上司に交渉してみます。結果は後日お返事いたします
とか

重要なことですので、一度上司と相談してから回答させていただきたいのですが、少しお時間いただけますか?
など、やんわりと「あ、ムリなのね」とご理解いただくための表現ってありますよね。

ASDのコアラ的本音では「なんでうそつくの? うそじゃん」と思いがちな件
こういうサンプルを収集して、似た場面に遭遇した時にエミュレートできるように覚えておくんです。
そうして困ったときの対処法を蓄積していっています。
自分ならではの社会の中での対処法を模索する人たちと周囲の人たちの話でおすすめの本はこちら。
どちらも医師(著者)の、患者たちを深く理解し、どうすれば社会の中で幸せに生活できるのか考える、あたたかい見守りと応援の視点に励まされます。
小さな工夫でも、積み重ねで変わると信じてる
ゆっくり解説系の動画で「詭弁(の例)」を学んで、会話で詰まったときにちょっと使えたこともありました。

ゆっくり解説ってコミュニケーションや会話のキャッチボールを学ぶ教材としてもいいと思う。教育系は内容も面白いし…
ひとつひとつは些細なことかもしれない。でも、それで少しでも詰むまでの時間を延ばせるなら意味はあると思ってます。
ほんの少しでも状況がマシになると信じて、コアラは今日も静かに試行錯誤してます🐨🌿
本記事は筆者の体験に基づき執筆していますが、必要に応じて医療・支援機関にご相談ください。
おすすめYoutubeチャンネル(ゆっくり解説系)はこちら↓
- よつばch (歴史解説系Youtube。王家・貴族・政治家などの複雑な人間関係をコミカルにキャラクターづけして楽しくわかりやすく解説🐶🐱図や絵が多いのも理解が助かる🍀✨)
- ゆっくり生物チャンネル【ゆっくり解説】 (生物の雑学を解説。身近な動植物から大昔の生物や進化の謎まで!🌾🐄🦖🧬)
📚この記事で紹介しているプログラム(SSTなど)と書籍・動画の一覧
プログラム(SST)について
- 発達障害専門プログラムマニュアル |昭和大学発達障害医療研究所 (PDF)
- 第5章 発達障害専門プログラム活用マニュアル|発達障害者支援ハンドブック2020 (PDF)
- 成人期発達障害者のためのデイケア・プログラム(平成26年度 学校法人 昭和大学)|厚生労働省
参考書籍
発達障害などで周囲とのギャップを抱えながら、自分ならではの社会生活の中での対処法を模索する人たちと周囲の人たちについての、当事者にも家族・支援者にも参考になる2冊。
おすすめ YouTubeチャンネル
ゆっくり解説はコミュニケーションや会話のキャッチボール、人の感情や思考を学ぶ教材として、また、相手の気持ちに配慮したフレーズ(言い回し・表現)の習得にも役立ちます。
- よつばch (歴史解説系Youtube。王家・貴族・政治家などの複雑な人間関係をコミカルにキャラクターづけしてわかりやすく楽しく解説🐶🐱)
- ゆっくり生物チャンネル【ゆっくり解説】 (生物の雑学を解説。身近な動植物から大昔の生物や進化の謎まで!🌾🐄🦖🧬)
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